リセッション(読み)りせっしょん(その他表記)Recession

デジタル大辞泉 「リセッション」の意味・読み・例文・類語

リセッション(recession)

景気後退景気循環の一局面で、景気が拡張過程の終局点である景気の山から反転して緩やかな収縮過程に入りながら、景気の谷が浅くて不況にまでは至らないような現象

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知恵蔵mini 「リセッション」の解説

リセッション

景気の衰退期にあるが不況にまでは至っていない経済状態のこと。日本語で景気後退という。景気が拡張し好景気となり次に衰退して不況になるという一巡を繰り返す「景気循環」の考えによるもの。米国では四半期ごとに発表されるGNP(国民総生産)が2四半期連続して下回った時点でリセッションと判断される。日本ではこうした定義はないが、2014年7~9月期のGDP前期比1.6%減少したことで2期連続のマイナスとなり、リセッションに陥ったのではないかと喧伝された。

(2014-11-20)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「リセッション」の意味・わかりやすい解説

リセッション
recession

景気後退。アメリカにおいては,四半期ごとの GNPが2四半期連続して前期を下回ればリセッションになるという原則があるが,日本には明確な定義はない。アメリカの原則を用いると,日本では,第1次石油危機直後を除いて,2四半期連続して GNPが前期比割れとなったことはなく,半永久的に景気拡大が続いていることになる。このため,内閣府が景気の転換点を発表して,その山から谷までを景気後退期と呼んでいる。

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百科事典マイペディア 「リセッション」の意味・わかりやすい解説

リセッション

景気後退。不景気とまではいかない,一時的な景気調整過程をいう。シュンペーターによれば,景気が下方への転換点を過ぎ下降過程に入ったとき,リセッションの過程が始まったとされる。この過程は経済が均衡状態に達するまで続く。この均衡状態を通り越した場合がデプレッション(不景気)とされる。

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世界大百科事典(旧版)内のリセッションの言及

【不況】より

… 景気の状態を判断する指標としては,一般に,(1)経済統計そのもの,たとえばGNP,鉱工業生産指数,企業収益など,(2)景気そのものの状態を判断するためにとくにつくられた景気動向指数(ディフュージョン・インデックス,DI),(3)サーベイ・データ,たとえば企業経営者見通し,法人企業投資動向調査などで,売上げ,収益などの先行きの予想,の3種類がある(〈景気指標〉の項参照)。 なお不況から好況への回復期を景気回復期recovery,経済活動のゆるやかな縮小で不況にまで至らない状態を景気後退あるいはリセッションrecessionという。【黒田 満】。…

※「リセッション」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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