リネン(亜麻)(読み)りねん(英語表記)linen

翻訳|linen

日本大百科全書(ニッポニカ) 「リネン(亜麻)」の意味・わかりやすい解説

リネン(亜麻)
りねん
linen

アマ亜麻)繊維を原料とする製品の総称。シャツ地、ハンカチーフ、テーブルクロスなど。アマ織物は人類史上もっとも古く、古代エジプトではミイラを巻いた布であり、聖書のなかにも記されている繊維であって、18世紀ころには、全繊維のうちで世界第1位の生産高を示していた。原産地は中近東と考えられているが、現在は旧ソ連地域、ポーランドベルギーが主産地である。繊維の強さが大きいこと、水分の吸収発散が早いこと、熱伝導度が高いことなどから、涼感があり、夏用服地に使われる。日本では明治以後、北海道でアマの栽培が始められ、1887年(明治20)札幌に北海道製麻株式会社を設立されて以来普及をみた。リネン敷布、画布、服地、芯地(しんじ)などに用いられる。

並木 覚]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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