リュカオニア(英語表記)Lycaonia; Lykaonia

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「リュカオニア」の意味・わかりやすい解説

リュカオニア
Lycaonia; Lykaonia

アナトリアの中南部,タウロス山脈の北側の古代地方名。先住民は好戦的で原始的生活をおくり,高原地帯で羊の放牧を営んでいた。アケメネス朝ペルシア時代には独立を保ったが,アレクサンドロス3世 (大王) に征服され,その後,セレウコス朝アッタロス朝ローマ帝国に支配された。ローマ帝国時代にはガラテア州に編入された。エフェソスからキリキア門へ通じる街道が発達しており,それに沿って州都イコニウムラオディケア,ラウンダなどの重要な都市があった。パウロ布教を受けるなど,早くからキリスト教化され,4世紀には小アジアで最も完全な教会組織をもつにいたった。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android