リード効果(英語表記)Read effect

法則の辞典 「リード効果」の解説

リード効果【Read effect】

電子衝撃や光子照射によって原子に二電子励起を起こさせたとき,自動電離が起きて励起状態にあった原子から放出される電子(速い電子)と,入射してエネルギーを失った電子(遅い電子)との相互作用によって速い電子が加速され,遅い電子はさらに遅くなる現象をいう.「衝突後効果(PCI効果)」という名称でも知られているが,機構が解明されるとこれは正しい表現ではないことが判明し,発見者の名によってリード効果と呼ばれることが多くなった.原子に二電子励起を起こさせたとき,原子から放出される速い電子と,入射してエネルギーを失った遅い電子との間に相互作用が働いて,速い電子が加速され,遅い電子はさらに遅くなると考えられたので「衝突後効果」という名称が与えられたのだが,実際には自動電離の際のエネルギー差が原因で,速い電子のエネルギーが高いほうへシフトするのである.

出典 朝倉書店法則の辞典について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android