化学辞典 第2版 「リーベルマン」の解説
リーベルマン
リーベルマン
Liebermann, Carl Theodor
ドイツの有機化学者.ベルリンに生まれる.ハイデルベルク大学でR.W.E. Bunsen(ブンゼン)に学び,ベルリン大学のJ.F.W.A.von Baeyer(バイヤー)のもとでC. Graebe(グレーベ)とともに研究した.一時家業を継いだが,ベルリン大学に戻り,1873年同大学教授になる.同時にシャルロッテンブルク工科大学の教授として,化学教室を主催し,多くの学生を指導した.最晩年は,カイザー・ウィルヘルム協会化学研究所の教授となる(1913~1914年).Graebeと共同してアントラキノンよりアリザリンを合成した(1869年).以後,天然有機化合物の工業的合成法の発見研究を行う.リーベルマン染料は,硫酸の存在下でニトロソフェノール,あるいはニトロベンゼンをフェノールに作用させてつくる.かれの発見した亜硝酸によるフェノールの呈色反応は,リーベルマン反応とよばれている.1906年Perkin Medalを受賞した.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報