日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
ルクレール(Jean-Marie Leclair)
るくれーる
Jean-Marie Leclair
(1697―1764)
フランスの作曲家、バイオリン奏者。リヨンで生まれる。トリノの宮廷で舞踏家および教師として活動する一方、ソーミスに師事し、バイオリン技法を磨いた。1728年パリに戻り、バイオリン・ソナタ集を作曲・出版する一方、公開の演奏会で自作を演奏し、人気を博した。34年にルイ15世の宮廷バイオリン奏者になる。しばしばオランダなどへの演奏旅行を行い、フランス国外でも有名になった。43年、最終的にパリに居を構えたが、晩年は不遇であった。ルクレールは18世紀のフランスを代表する名バイオリン奏者であり、フランクールらとともにフランス・バイオリン楽派の祖とされている。パリに没。
[美山良夫]