日本大百科全書(ニッポニカ) 「ル・ピュイ」の意味・わかりやすい解説
ル・ピュイ
るぴゅい
Le Puy
フランス中南部、オート・ロアール県の県都。正式にはル・ピュイ・アン・ブレーLe Puy-en-Velayという。人口2万0490(1999)。マッシフ・サントラル(中央群山)山中のピュイ盆地を占め、標高630メートル地点に位置する。北側に火山性のコルネイユの岩(比高約70メートル)があり、岩上に聖母フランス像が立ち、麓(ふもと)にロマネスク様式のノートル・ダム大聖堂(12~13世紀)や僧院を配して奇観を呈する。大聖堂の黒い聖母マリア像は10世紀以来多くの巡礼者を集めてきた。北西の塔状のエギュイーユ山は、頂上に11世紀のサン・ミッシェル教会をのせている。皮革、レース製造の伝統産業があるが、工業は振るわず人口は停滞している。
[大嶽幸彦]