スペイン北西部,ガリシア地方の同名県の県都。人口8万8414(2001)。大西洋に注ぐミーニョ川上流にある盆地で,農牧業産物の集散地。食品加工業,皮革業が主要産業。町はケルト人の定住したルグ,後のローマ都市ルクス・アウグスティを起源とする。50の塔をもつ城壁(全長2.1km)は一部が3世紀に建設され,中世期に完成した。このメセタ北端の町にはローマ衰退後,ゲルマン系スエビ族,西ゴート族が侵入した。イスラム教徒が征服後,746年キリスト教徒が再征服。その後,ノルマンが町を破壊したが,以後平穏な歴史を歩む。19世紀初め,ポルトガル侵攻を目ざすナポレオン軍が占領した。ロマネスク様式の大聖堂は12世紀初めの建立で,増築部分にはゴシック,18世紀の新古典様式もみられる。そのほか,聖ドミンゴ教会(15世紀)など多数の教会建築物をもつ司教座都市で,それらは古い町並みとともに観光資源ともなっている。
執筆者:渡部 哲郎
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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