レオンチェフ(Konstantin Nikolaevich Leont'ev)(読み)れおんちぇふ(英語表記)Константин Николаевич Леонтьев/Konstantin Nikolaevich Leont'ev

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

レオンチェフ(Konstantin Nikolaevich Leont'ev)
れおんちぇふ
Константин Николаевич Леонтьев/Konstantin Nikolaevich Leont'ev
(1831―1891)

ロシアの小説家、批評家、宗教哲学者。モスクワ大学医学部卒業後、軍医外交官、検閲官などを歴任。やがて公職を辞して修道院に住む。人間生活の理想主義的、美的側面を強調して、ロシア文学のゴーゴリ的傾向を拒否し、また、西欧文明を末期症状を呈したブルジョア文明とみなし、人間平等の思想を人間の悪(あ)しき画一化として退け、ビザンティン文化の復興とギリシア正教正統を主張した。この観点から彼はドストエフスキートルストイも正教会からの偏向、楽天的キリスト教のゆえをもって非難した。

[藤家壯一 2018年2月16日]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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