日本大百科全書(ニッポニカ) の解説 レービ(Carlo Levi)れーびCarlo Levi(1902―1975) イタリアの作家。トリノで医学を修めたのち、ゴベッティらと反ファシズム活動に入る。1935~36年、南部のルカニアに流刑。その経験から、代表作である『キリストはエボリにとどまりぬ』(1945)が生まれた。ファシズムの政策に反対し流刑となった北部知識人は、南部民衆の悲惨さのみならず、その豊潤な農民文化に揺さぶられる。それは戦後文学の一つの出発点となった。77年、フランチェスコ・ロージ監督により映画化されている(邦題は『エボリ』)。ほかに『時計』(1950)などがある。[望月紀子] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例