日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
ロバートソン(Frederick William Robertson)
ろばーとそん
Frederick William Robertson
(1816―1853)
イングランド教会(イギリス国教会)の聖職者。説教者として知られる。初め陸軍軍人になるための教育を受けたが、のちに聖職を志してオックスフォード大学で学ぶ。南部海辺の小都市ブライトンの聖三一教会の牧師となったが、国教会の形式尊重を嫌い、実生活に結び付いた力強い説教で聴衆を魅了した。社会問題に関心が深く、モーリスとも親交を結び、労働者の支持を得たが、保守的な人々からは敬遠された。直截(ちょくせつ)明解なその説教は、心理的描写に秀(すぐ)れ、没後4巻の書物にまとめられて刊行された。
[八代 崇 2018年1月19日]
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