ロマノスメロドス(英語表記)Rōmanos Melōdos

改訂新版 世界大百科事典 「ロマノスメロドス」の意味・わかりやすい解説

ロマノス・メロドス
Rōmanos Melōdos

6世紀の教会詩人。東方正教会聖人。生没年不詳。コンタキオンkontakionと呼ばれた,音楽を伴った説教詩を1000残したといわれるが,そのうち85が伝わるのみで,また音楽そのものは伝えられていない。シリア出身(一説にユダヤ教徒)。作品は,豊富な比喩的表現,大胆な対立命題,演劇的な高揚を駆使した世界文学の傑作とされる。ベイルート復活教会輔祭で,伝説によれば,コンスタンティノープルの聖母教会でキリスト降誕祭の夜,夢で聖母自身から巻物を与えられてそれを飲み,〈この日聖母は〉を歌いはじめたという。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android