ローボール・テクニック(読み)ろーぼーる・てくにっく

知恵蔵mini 「ローボール・テクニック」の解説

ローボール・テクニック

最初好条件だけを提示して相手の承諾を得た後に、相手にとって都合の悪い条件を付け加えたり、先に提示した好条件の一部を取り除いたりする手法のこと。特典除去法、承諾先取り法とも言う。条件や要求ボールにたとえ、“相手が受け取りやすい低いボールから投げる”というところからその名がついた。人は一度決心した行動や発言信念などを貫くべく行動するという、行動心理学で「一貫性原理」と呼ばれる原理を利用している。例えば、特売の広告に惹かれて来店した客が、特売対象品は品切れであったものの、「せっかく来たのだから」と結局は特売対象外の商品を購入する、といった事例である。この手法は詐欺行為などに悪用されることもある。

(2019-9-12)

出典 朝日新聞出版知恵蔵miniについて 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android