一夜夫(読み)ひとよづま

精選版 日本国語大辞典 「一夜夫」の意味・読み・例文・類語

ひとよ‐づま【一夜夫・一夜妻】

  1. [ 1 ] 〘 名詞 〙
    1. [ 一 ] ( 一夜夫 ) 一晩だけ関係を結んだ相手の男性。
      1. [初出の実例]「吾が門に千鳥しば鳴く起きよ起きよ我が一夜妻(ひとよづま)人に知らゆな」(出典万葉集(8C後)一六・三八七三)
    2. [ 二 ] ( 一夜妻 )
      1. 一晩だけ関係を結んだ相手の女性。
        1. [初出の実例]「己がやつ殿御よんのすけ様かはるな、一よづまさへ馴るればいとし」(出典:歌謡・姫小松(1705‐06)上)
      2. 遊女の類。うかれめ。いちやづま。
        1. [初出の実例]「心やすさは内海の中 此舟に夢も結ばず一夜妻」(出典:俳諧・西鶴大矢数(1681)第三五)
  2. [ 2 ] ( 一夜妻 ) 織女星の称。
    1. [初出の実例]「秋を待つ天の川原の一夜妻朝霧かくれ立帰るらむ〈仙覚〉」(出典:新和歌(1258‐59頃)秋)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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