一字挟(読み)いちじばさみ

精選版 日本国語大辞典 「一字挟」の意味・読み・例文・類語

いちじ‐ばさみ【一字挟】

  1. 〘 名詞 〙 語の一音ごとに、同段のカ行音などを付け加えていうこと。たとえば、「さむいかぜ」を「さかむくいきかかぜけ」という類。近世深川などの岡場所で行なわれ、明治以後、花柳界に広まった。はさみことば。唐言(からこと)
    1. [初出の実例]「客の前にて咡(ささや)き合ひ、一字はさみであて付けたり」(出典:滑稽本・風来六部集(1780)里のをだ巻評)

一字挟の語誌

宝暦(一七五一‐六四)末頃起こったかといわれる。一音ごとに同段のカ行音を付すのが知られるが、キ付き・サ付き・シ付きなど特定の一音だけを挟んでいくこともある。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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