デジタル大辞泉
「一定」の意味・読み・例文・類語
いち‐じょう〔‐ヂヤウ〕【一定】
[名]確かにそれと決まっていること。
「往生は―と思へば―、不定と思へば不定なり」〈徒然・三九〉
[副]まちがいなく。必ず。きっと。
「かほどの大男のことなれば、―武勇も人に超えつろう」〈芥川・きりしとほろ上人伝〉
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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いち‐じょう‥ヂャウ【一定】
- [ 1 ] 〘 名詞 〙 ( 形動 ) 物事が、確かに一つに定まること。確定すること。確実。また、はっきりした事実。
- [初出の実例]「彼此雑年難二一定一。因レ茲不レ可二弁行一」(出典:蜂須賀侯爵所蔵文書‐貞観一〇年(868)二月二三日・筑前国牒案)
- 「或ひは夢想とも人申しけり。一定をしらず」(出典:古今著聞集(1254)一七)
- 「船なる物ども盗みし事は一定(イチヂャウ)なれど」(出典:随筆・折たく柴の記(1716頃)中)
- [ 2 ] 〘 副詞 〙 確実であるさまを表わす語。確かに。必ず。きっと。
- [初出の実例]「頗有二和気一。一定可レ存二禅室御心一
」(出典:小右記‐万寿四年(1027)七月四日) - 「国々に内通の与力の大名多ければ、一定(デウ)天下取給はん」(出典:仮名草子・身の鏡(1659)下)
一定の語誌
古くは「文明本節用集」「日葡辞書」などに示すように、「定」を呉音読みしてイチヂャウと読んだが、明治以降漢音読みのイッテイが行なわれるようになった。
いっ‐てい【一定】
- 〘 名詞 〙
- ① ( ━する ) 一つに定まって動かないこと。変動がないこと。
- [初出の実例]「枯草陳根、金石陶瓦之器、謂二之死物一。以三其一定無二増減一也」(出典:童子問(1707)下)
- 「直垂は地も一定し、色も一定し」(出典:政談(1727頃)二)
- [その他の文献]〔淮南子‐主術訓〕
- ② ( 多く「一定の」の形で ) ある規準や範囲が決められていること。〔改正増補和英語林集成(1886)〕
- [初出の実例]「みんな一定の目的を有ってゐるらしかった」(出典:道草(1915)〈夏目漱石〉九七)
- ③ 十分とは言えないが、ある範囲は満たされていること。「一定の成果を挙げる」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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一定 いちじょう
884-947 平安時代中期の僧。
元慶(がんぎょう)8年生まれ。聖宝(しょうぼう)に真言と三論を学ぶ。東大寺東南院主をへて,天慶(てんぎょう)5年醍醐(だいご)寺の座主(ざす)。8年泰舜(たいしゅん)の代役として太元帥法(たいげんのほう)をつとめ,僧綱の位にない者がおこなう初例となる。権(ごんの)律師,東寺二長者。天慶10年2月9日死去。64歳。名は壱定ともかく。
出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例
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