一稚児二山王(読み)いちちごにさんのう

精選版 日本国語大辞典 「一稚児二山王」の意味・読み・例文・類語

いちちご【一稚児】 二山王(にさんのう)

最澄比叡山に初めて登ったとき、最初稚児に会い、次いで山王に会ったと伝える故事
渓嵐拾葉集(1318)六「高祖大師、最初御登山之時、二人化人値給。先現天童、次山王影向給。故一児二山王云也」
② (転じて) 比叡山の僧侶たちが山王権現(さんのうごんげん)よりも稚児を愛し尊んで、男色にふけったことをあざけっていったことば。
※大観本謡曲・大江山(室町末)「さも童形の御身なれば、あはれみ給へ神だにも、一稚子二山王と立て給ふは神をさくるよしぞかし」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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