デジタル大辞泉 「一連」の意味・読み・例文・類語 ひと‐つら【一連/一▽行】 1 ひと続きに並ぶようす。また、そのもの。ひとつらなり。1列。「―の雁かり」「―の並木」2 同じ程度。同列。「下ざまの祝言と―にゃあいはれねえ」〈洒・世説新語茶〉 いち‐れん【一連/一×聯】 1 関係のあることのひとつながり。「―の事件」2 穴に糸やひもなどを通してつらねたもののひとつながり。「数珠―」3 (一聯)漢詩で、一つの対句。4 全判の洋紙1000枚。 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「一連」の意味・読み・例文・類語 いち‐れん【一連・一聯・一嗹】 〘 名詞 〙① いくつかのものの一まとまり。一組み。[初出の実例]「薄鰒、堅魚、海藻、各一連」(出典:貞観儀式(872)二)② 細いなわでつないだ干物などのひとつながり。ひとたばね。〔日葡辞書(1603‐04)〕③ 数珠などのように穴があいている玉数個を糸で貫いて連ねたもの一つ。〔易林本節用集(1597)〕④ 関係のあるひとつづき。一括して扱うことができるもの。[初出の実例]「折しも当席は、燕枝、柳枝などの一連(イチレン)にて、さしかはり入かはりて、陸続高座に登るものから」(出典:当世書生気質(1885‐86)〈坪内逍遙〉二)⑤ ( ━する ) ひとつにつながること。ひとつづきであること。[初出の実例]「太平海より圧瀾(アタラン)海に至るまで、陸地一連すると雖ども」(出典:米欧回覧実記(1877)〈久米邦武〉一)⑥ ( 一連・一聯 ) 漢詩で、一まとまりになる二句。転じて連歌にもいう。[初出の実例]「花の中に金字に書ける一聯の句あり」(出典:太平記(14C後)一)[その他の文献]〔劉克荘‐贈翁巻詩〕⑦ ( 一連・一嗹 ) 全判の洋紙の単位で、千枚をいう。〔モダン辞典(1930)〕 ひと‐つら【一連・一列・一行】 〘 名詞 〙① 同類としてひと続きに並ぶ様子。また、そのもの。いちれつ。いっこう。[初出の実例]「芝かこふ園の瓜生の一つらになる年ならばまくりあへかし」(出典:按納言集(1186‐87頃)恋)② 同族。一族。③ 同じ程度。いっしょ。同列。[初出の実例]「下ざまの祝言とひとつらにゃアいはれねへ」(出典:洒落本・世説新語茶(1776‐77か)変語)④ ひたすらなこと。一途。[初出の実例]「恋ふる心は生憎に、胸ひとつらに増すかがみ」(出典:当世書生気質(1885‐86)〈坪内逍遙〉五) ひと‐つれ【一連】 〘 名詞 〙 =ひとつら(一連)[初出の実例]「関越てけふも暮れぬと大津馬のをのが一つれ道いそぐなり〈藤原知家〉」(出典:新撰六帖題和歌(1244頃)一) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例