七草木村(読み)ななくさぎむら

日本歴史地名大系 「七草木村」の解説

七草木村
ななくさぎむら

[現在地名]三春町七草木

北成田きたなりた村の西、御祭おまつり村・平沢ひらさわ村の北、郡境に接し、小浜おばま(現岩代町)への道(県道飯野―三春線)が縦貫する。村名は寛平二年(八九〇)竹良某が七種および摺粉木を献上し、宇多天皇から七種木の姓を賜り、その子孫七草木新助が田村清顕に仕え、築館つきだて山に拠ったことに由来するとの説がある(三春町史)槻木つきのき館下たてしたにまたがる築館山は、古い小浜への道に面する館跡で、慶安二年(一六四九)の三春領古城絵図(同書)には「城主七草木新助 根廻り三百間 高十八間」、本丸は「竪十四間 横八間 竪廿四間 横八間」と記す。これより古く、元弘三年(一三三三)六月五日の地頭代超円着到状(相馬文書)に「陸奥国田村三川前司入道宗猷女子七草木村地頭藤原氏代備前房超円」とみえ、宗猷女子藤原氏(相馬重胤妻)が当村地頭職をもち、同年七月一七日の後醍醐天皇綸旨(同文書)により安堵されている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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