三人上戸(読み)サンニンジョウゴ

デジタル大辞泉 「三人上戸」の意味・読み・例文・類語

さんにん‐じょうご〔‐ジヤウゴ〕【三人上戸】

怒り上戸と泣き上戸と笑い上戸
ひな人形うち1表情をしている仕丁姿の三つ一組の人形。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「三人上戸」の意味・読み・例文・類語

さんにん‐じょうご‥ジャウゴ【三人上戸】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 怒り上戸または腹立ち上戸と、泣き上戸、笑い上戸の三人。
  3. 浄瑠璃歌舞伎などで、三種の上戸が登場する作品、またはその一部分通称義太夫・浄瑠璃では、「箱根霊験躄仇討(はこねれいげんいざりのあだうち)」の滝の場の三人、「源平布引滝」の鳥羽(とば)離宮の場の三仕丁(じちょう)などが名高く、清元常磐津の「三人生酔」にも見られる。
  4. 三月三日の節供に飾るひな人形のうち、仕丁の姿をした三つ一組みの人形。それぞれ、怒り上戸・泣き上戸・笑い上戸の表情をしている。ふつう、左近(さこん)の桜・右近(うこん)の橘(たちばな)と同じ段に飾る。
    1. [初出の実例]「左近の桜右近の橘の下には、三人上戸の仕丁が酒を暖めて居る」(出典:少年(1911)〈谷崎潤一郎〉)

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