三手文庫(読み)みてぶんこ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「三手文庫」の意味・わかりやすい解説

三手文庫
みてぶんこ

京都市北区上賀茂(かみがも)に鎮座する賀茂別雷(かもわけいかずち)神社文庫。三手とは同社社家である東手、中手、西手あわせて百数十家の総称で、その寄合(よりあい)の中心である三手若衆(わかしゅ)が経営していた。組織を整えて文庫が発足したのは1702年(元禄15)のことであるが、明治初年に神社に移管され、一部は売却された。契沖(けいちゅう)の門人今井似閑(いまいじかん)の大量の蔵書が奉納されて現存するほか、契沖や下河辺長流(しもこうべちょうりゅう)、松下見林(けんりん)らの筆跡や関係資料も多い。

[平泉隆房]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android