上品山(読み)じようぼんざん

日本歴史地名大系 「上品山」の解説

上品山
じようぼんざん

石巻市高木たかぎ桃生ものう河北かほく町との境界に位置する。標高四六六・八メートル。追波おつぱ川を隔てて同郡北上きたかみ町の翁倉おきなくら(五三二・四メートル)と対峙する。桃生平地からは東方に高く仰がれるので広く知られる。山頂に方形の土壇があり万海まんかい壇とよばれ、万海上人の行屋跡と伝える。熊野社が祀られ、傍らに万海杉という巨木があり、航行の目標にされていた。熊野社に祈願する者は、その境内に杉苗を植える風習があったという。「封内名蹟志」に「浄峰権現、高木村に有、郷説に云、祭神は熊野三所権現也と、傍に古石墳有、高三尺余、文永十年酉十月廿七日と有」と記す。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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