上神谷村(読み)かみかべやむら

日本歴史地名大系 「上神谷村」の解説

上神谷村
かみかべやむら

[現在地名]いわき市平上神谷たいらかみかべや

夏井なつい川下流左岸にあり、南はしお村、東は中神谷村、西は大室おおむろ村・鎌田かまた村。紙谷・穎谷などとも記され、かひやとも読まれた。文永六年(一二六九)一二月九日の八幡宮鳥居造立配分状(飯野八幡宮文書)によれば、飯野いいの八幡宮の鳥居造立に際し「枇貫木一枝 紙谷 比佐 末次 寄合可被取出」を負担している。同一一年八月六日の八幡宮鳥居作料等配分状案(同文書)によれば、作料のうち「百文 比佐 加紙谷定」を、番匠厨のうち「一ケ日比佐 紙谷」を負担している。延慶元年(一三〇八)一二月二五日の関東下知状(円覚寺文書)に「陸奥国岩城郡好島庄内紙谷郷」とみえ、大須賀時朝と鎌倉円覚寺が毛平けなり(現千葉県神崎町)などの知行権をめぐって相論となり、神四郎了義がこの係争地の替えとして当地を知行した。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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