上道(読み)かみみち

精選版 日本国語大辞典 「上道」の意味・読み・例文・類語

かみ‐みち【上道・上路】

  1. [ 1 ] 〘 名詞 〙 都の道。また、都で規準となる道のり。〔日葡辞書(1603‐04)〕
  2. [ 2 ] 鎌倉と武蔵国府中(東京都府中市)とを連ねる鎌倉街道の、上中下三道のうち、瀬谷、小野路、関戸、分倍を経るもの。
    1. [初出の実例]「武蔵、上野両国の勢六万余騎を相副て、上(カミ)路より入間河へ被向」(出典太平記(14C後)一〇)

上道の補助注記

[ 一 ]については、「ロドリゲス日本大文典」に「日本の一里はいろいろあって、ミヤコの一里、すなわち、Cami(カミ) michi(ミチ)は三十六町であり、シモのある地方では四十八町であり、また、五十町であり云々」の記述がある。


じょう‐どうジャウダウ【上道】

  1. 〘 名詞 〙 旅行に出発すること。旅すること。
    1. [初出の実例]「謂。従上道日。惣計行程。有違者」(出典:律(718)名例)
    2. 「上道には供奉の人々所々にしたがい」(出典:金刀比羅本保元(1220頃か)上)
    3. [その他の文献]〔李密‐陳情表〕

かみ‐つ‐みち【上道】

  1. [ 一 ] 古代官道の一つ。藤原京を出て奈良盆地を北上する上、中、下の三道のうち、東側の山沿いを通るもの。このさらに東側に山辺道(やまのべのみち)古道があった。山田道。長谷道。
  2. [ 二 ] 備前国岡山県)の上道(じょうとう)郡の古称。古代の上道国造、吉備の上道(かみつみち)氏の本拠地。現在の岡山市東部に当たる。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「上道」の意味・わかりやすい解説

上道
じょうとう

岡山市東部の一地区。旧町名。 1971年岡山市に編入児島湾に注ぐ砂川沖積平野に発展し,沼には宇喜多氏亀山城跡がある。ブドウ,モモ,ナシを産し,特にブドウ栽培は県下で最も古い歴史をもつ地区の1つ。 JR山陽本線上道駅がある。

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