下垂体腫瘍の影響

六訂版 家庭医学大全科 「下垂体腫瘍の影響」の解説

下垂体腫瘍の影響
(内分泌系とビタミンの病気)

 脳下垂体は、前葉(ぜんよう)後葉(こうよう)に分けられ、下垂体前葉ホルモンには、成長ホルモン、副腎皮質刺激ホルモンプロラクチン甲状腺刺激ホルモン性腺刺激ホルモンなどがあります。

 下垂体腫瘍がある種のホルモンを産生している場合は、その産生ホルモンのはたらきによる症状が出現します。しかし、ホルモンを産生していない場合や、男性のプロラクチン産生腫瘍などは腫瘍が大きくなってからでないとわからないことがあります。

 腫瘍が大きくなると、腫瘍による視神経圧迫のため、視野障害(しやしょうがい)(両方の耳側の視野欠損が典型的)や頭痛を伴うことがあります。また、正常な下垂体を圧迫して、他のホルモン分泌を妨げます。単一のホルモンの分泌が障害される場合だけでなく、2つ以上が障害されることもあります。

 さらに腫瘍が大きくなって視床下部(ししょうかぶ)が障害されると、尿崩症(にょうほうしょう)食欲異常、体温異常が生じます。

出典 法研「六訂版 家庭医学大全科」六訂版 家庭医学大全科について 情報

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