下川入村(読み)しもかわいりむら

日本歴史地名大系 「下川入村」の解説

下川入村
しもかわいりむら

[現在地名]厚木市下川入

東は山際やまぎわ村、西は中津なかつ川を隔てて三田さんだ村、南は関口せきぐち村、北は熊坂くまさか(現愛甲郡愛川町)に接する。信玄しんげん道が関口村より入り、村の東部を熊坂村へ、大山道が上依知かみえち村より入り、村の北部を棚沢たなざわ村へ抜ける。

応永二六年(一四一九)六月三日の関東公方足利持氏御教書(県史三)には「河入郷」とある。河入郷では中津川から取入れた用水の流末を利用している下流の鎌倉覚園かくおん寺領散田さんだ(三田)郷に対して井料を請求、覚園寺側は鎌倉府に訴え、応永九年一〇月二六日に寺側の訴えが認められた。しかし、河入郷側は再度井料を請求し、再び敗訴となった。また両郷の水論については嘉吉三年(一四四三)四月にも関東管領上杉憲忠家奉行人連署奉書(同書)が出されており、一貫して覚園寺側に有利であった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

五節舞

日本の上代芸能の一つ。宮廷で舞われる女舞。大歌 (おおうた) の一つの五節歌曲を伴奏に舞われる。天武天皇が神女の歌舞をみて作ったと伝えられるが,元来は農耕に関係する田舞に発するといわれる。五節の意味は...

五節舞の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android