下疳(読み)ゲカン

精選版 日本国語大辞典 「下疳」の意味・読み・例文・類語

げ‐かん【下疳】

  1. 〘 名詞 〙 性交によって伝染する潰瘍一種。ふつう陰部にできたものをさす。病原菌によって軟性下疳、硬性下疳、混合下疳などに分けられる。
    1. [初出の実例]「火とほす梅やらうそくのしん〈友雪〉 爰に下疳落て流るる春の雪〈満平〉」(出典:俳諧・飛梅千句(1679)賦何麦俳諧)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「下疳」の意味・わかりやすい解説

下疳
げかん
chancre

普通は陰部の皮膚粘膜に生じる性病性の潰瘍(かいよう)の総称で、梅毒の硬性下疳と軟性下疳、および両者の混合感染による混合下疳が含まれる。なお、陰部以外の皮膚や粘膜に発生したものは陰部外下疳とよばれる。

[岡本昭二]

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