不可得(読み)フカトク

デジタル大辞泉 「不可得」の意味・読み・例文・類語

ふか‐とく【不可得】

求めようとしても得られないこと。
仏語。すべての存在くうであって、固定的なものは何も得られないということ。

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精選版 日本国語大辞典 「不可得」の意味・読み・例文・類語

ふか‐とく【不可得】

  1. 〘 名詞 〙 仏語。求めても得られないこと。それを理解したり認知したりしようとしても、できないこと。また、感覚概念による把握を超えていること。
    1. [初出の実例]「一切法不可得、是名仏道」(出典:往生要集(984‐985)大文四)
    2. [その他の文献]〔六十華厳経‐一四〕

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「不可得」の意味・わかりやすい解説

不可得
ふかとく
anupalambha

仏教用語。認知できないこと。仏教では一切の存在に固定不変の実体を認めないから,その本体を追求しても不可得であるとする。この立場を不可得空という。

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