世に出ず(読み)よにいず

精選版 日本国語大辞典 「世に出ず」の意味・読み・例文・類語

よ【世】 に 出(い)

  1. この世に現われ出る。仏がこの世の衆生を救うために世に現われる。
    1. [初出の実例]「是れ則ち本来の仏の世に出て、人を化するに非ずや」(出典:海道記(1223頃)矢矧より豊河)
  2. 世間に出る。官職につく。
    1. [初出の実例]「老い衰へて世にいで交らひしは、をこがましく見えしかば、我はかく閉ぢこもりぬべきぞ」(出典:更級日記(1059頃))
  3. 世に知られる。出世する。
    1. [初出の実例]「兵衛佐殿流人でおはすれども、すゑたのもしき人なり、もし世に出てたづねらるる事もこそあれ」(出典:平家物語(13C前)一二)
  4. 勘気が許され、再び主君に仕える。
    1. [初出の実例]「Yoni(ヨニ) izzuru(イヅル)、または、ヅル〈訳〉それまで遠ざけられていた主君に再び仕える」(出典日葡辞書(1603‐04))

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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