朝日日本歴史人物事典 「中村七三郎(2代)」の解説
中村七三郎(2代)
生年:元禄16(1703)
江戸中期の歌舞伎役者。初代の養子。屋号中村屋。正徳1(1711)年2代目を襲名し初舞台を踏む。若衆形を経て立役となる。曾我十郎をはじめとする初代の当たり役を継承して,和事芸を確固たるものにし「和実の名人」と称された。明和4(1767)年の評判記で「惣巻軸功上上吉」という当時の最高位を得た。安永2(1773)年,一世一代(引退興行)で「菅原伝授手習鑑」の菅丞相をつとめた。七三郎の名跡は昭和期までに5代を数える。<参考文献>伊原敏郎『日本演劇史』
(田口章子)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報