精選版 日本国語大辞典 「中空」の意味・読み・例文・類語
なか‐ぞら【中空】
[1] 〘名〙
① 空の中ほど。空中。
(イ) 空の中を漠然とさす。(二)の意を掛けて用いる場合もある。
※伊勢物語(10C前)二一「中そらに立ちゐる雲のあともなく身のはかなくもなりにける哉」
※弘長百首(1261)春「見ずもあらず見もせぬ影の中空にあやなくかすむ春のよの月〈藤原為氏〉」
② 出発点から到着地までの中間をさしていう。中途。
[2] 〘形動〙
① どっちつかずで中途半端なさま。途中でやめてしまって、中途半端なさま。
※後撰(951‐953頃)恋三・七七四「葛木やくめ地の橋にあらばこそ思ふ心をなかそらにせめ〈よみ人しらず〉」
② 精神の不安定なさま。落ち着かないさま。うわのそら。
③ いい加減なさま。なまはんかなさま。
※狭衣物語(1069‐77頃か)二「中空に見奉りなさで」
ちゅう‐くう【中空】
〘名〙
② 内部がからになっていること。がらんどう。空虚。
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