丸子山遺跡(読み)まるこやまいせき

日本歴史地名大系 「丸子山遺跡」の解説

丸子山遺跡
まるこやまいせき

[現在地名]千歳市中央

千歳古砂丘群の一つ丸子山にある遺跡。平成二年(一九九〇)から同五年にかけ調査され、擦文時代から縄文・旧石器時代の遺構が検出されている。丘陵の平坦面に擦文時代の竪穴住居跡六軒が発見され、うち三軒がカマドをもたない住居であった。遺物は竪穴を中心にその内外より甕・壺・坏・甑などの土師器や、土製勾玉・土玉が出土している。時期は七世紀後半から八世紀前半と考えられる。縄文時代の遺構は五二軒の住居跡をはじめ環状土籬(周堤墓)・環濠・土壙・炉跡などが検出されている。住居跡は縄文中期の北筒式土器、後期のタプコプ式土器を伴うものが多い。環状土籬は丘陵の北東寄りから二基検出されている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

五節舞

日本の上代芸能の一つ。宮廷で舞われる女舞。大歌 (おおうた) の一つの五節歌曲を伴奏に舞われる。天武天皇が神女の歌舞をみて作ったと伝えられるが,元来は農耕に関係する田舞に発するといわれる。五節の意味は...

五節舞の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android