丸潰(読み)まるつぶれ

精選版 日本国語大辞典 「丸潰」の意味・読み・例文・類語

まる‐つぶれ【丸潰】

〘名〙 (「まる」は接頭語)
① すっかり成り立たなくなること。
※思出の記(1900‐01)〈徳富蘆花〉六「今に彼家は丸潰れになりますぢゃ」
② 名誉や面目を全く失うこと。
学問のすゝめ(1872‐76)〈福沢諭吉一一名分は丸つぶれの話なれども」
③ 完全に潰れること。
煤煙の臭ひ(1918)〈宮地嘉六〉四「二人の人足鉄板の下にまる潰れになって死んだ其の跡を」
④ 他のことに使えるはずの時間がすっかりなくなること。
腕くらべ(1916‐17)〈永井荷風〉一一「二日目は対月のお客横浜の骨董屋旦那で全(マル)つぶれ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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