九夜(読み)きゅうや

精選版 日本国語大辞典 「九夜」の意味・読み・例文・類語

きゅう‐やキウ‥【九夜】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 人が死んでから四九日間の忌日。この間を中有といい、死者の霊がこの世とあの世中間をさまよっているといわれる。
    1. [初出の実例]「帰泉の霊魂は九夜の夢にまよひにき」(出典:海道記(1223頃)木瀬川より竹の下)
  3. 子供が生まれてから九日目。また、その祝い。
    1. [初出の実例]「近衛殿にて若宮生まれさせ給にしかば、めでたくきらきらしうて、三夜・五夜・七夜・九夜など、いかめしくきこえて」(出典:増鏡(1368‐76頃)九)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の九夜の言及

【七夜】より

…さらに七夜にカオミとかコヤミマイなどといって,麩とかかんぴょうなどを持って産見舞をする例もある。宮中や公卿の古記録によると,産養(うぶやしない)といって,出生の当日を初夜,3日目を三夜,5日目を五夜,7日目を七夜,9日目を九夜として饗饌(きようせん)を設け,生児の成長を祝ったが,のちには七夜のみを祝うようになった。また鳴弦(めいげん)の儀といって,弓の弦を鳴らしてもののけをはらう儀式が行われた。…

※「九夜」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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