事代主神社(読み)ことしろぬしじんじや

日本歴史地名大系 「事代主神社」の解説

事代主神社
ことしろぬしじんじや

[現在地名]徳島市通町二丁目

とおり町二丁目西方にある。主祭神は事代主命・大国主命。旧村社。かつては蛭子えびす大明神と称し、名東みようどう下八万しもはちまん村のえびす山東麓の真言宗円福えんぷく寺の南隣にあった。別当も同寺が勤めた(寛保改神社帳)。かつては夷山城内にあったともいう(阿波志)。明治三年(一八七〇)一〇月に通町の現在地に移った。当社の祭礼新暦旧暦の二度にわたって行われ、「おいべっさん」とよばれる。

事代主神社
ことしろぬしじんじや

[現在地名]市場町伊月 宮の本

九頭宇谷くずうだに川と善入寺ぜんにゆうじ川が吉野川に合流する地にある。旧郷社。主祭神は事代主神・大国主神。「延喜式」神名帳の阿波郡二座の一つ事代主神社に比定される。「阿波志」に「事代主祠 延喜式小祠となす。伊月村にあり。事代明神と称す」とあり、事代主命の遊行の途中に立寄った所という伝承を記す。九頭宇谷川の対岸土成どなりこおりはもと阿波郡衙の所在地で、官衙に関連する方形地割は伊月にもみられる。「続日本紀」神護景雲元年(七六七)三月一六日条によれば、阿波郡などの三郡には粟凡直を中心とした勢力圏が形成され、古代の阿波国では絹や糸を上納していた(延喜式)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android