二郎神(読み)じろうしん(英語表記)Èr láng shén

改訂新版 世界大百科事典 「二郎神」の意味・わかりやすい解説

二郎神 (じろうしん)
Èr láng shén

中国,民間の神の名で,秦代の蜀の太守,李冰(りひよう)の第2子をまつったものという。廟宇が四川省灌県北西の灌口にあったことから〈灌口二郎〉ともよばれる。李冰は灌県を流れる岷江(みんこう)の治水都江堰)に功績があったので,古くから信仰されていたが,宋代に分化してその子二郎の神格が生まれたと考えられる。また隋の煬帝(ようだい)が蜀の嘉州太守に任じ,同じく治水に功績のあった趙昱(ちょういく)とする説もある。治水の神として各地にまつられたが,のちに原神格から転じて,蘇州では病気治癒の神として,北京では幼童保護神として信仰されたことも知られる。明の小説《西遊記》には神犬をつれて登場し,天宮をさわがせた孫悟空を退治する。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

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