二重円筒ケーソン(読み)にじゅうえんとうケーソン

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「二重円筒ケーソン」の意味・わかりやすい解説

二重円筒ケーソン
にじゅうえんとうケーソン

水深 50m程度の沿岸域に設置して外海からの波浪進入を制御し,静穏海域を造成して漁業海水浴ヨットなどの海洋レジャーに利用するための浮体構造物。直径約 32m,高さ約 26mのコンクリート製で,内・外側円筒壁,底板,中間底板などから構成され,二重の円筒の間はドーナツ状の遊水室になっている。外側円筒壁の上部には,長方形の多数の穴からなる開口部をもち,波浪を遊水室内に進入させてエネルギーを消費させるとともに,内・外海の海水を循環させる。運輸省 (→国土交通省 ) 港湾技術研究所が開発したもので,従来の箱型ケーソンに比べ,構造的に単純で,工費,施工性等の面で優れている。

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