五戸絲(読み)ごこし(英語表記)wu-hu-si; wu-hu-ssǔ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「五戸絲」の意味・わかりやすい解説

五戸絲
ごこし
wu-hu-si; wu-hu-ssǔ

中国,元朝の税。絲は絹糸太宗8 (1236) 年制定。初め華北,のちに江南モンゴル帝国諸王功臣に与えた領地 (食邑) の民戸 (投下戸) から,5戸につき1斤 (のち2斤) の絲を地方官を通じて徴収して彼らに支給したが,彼らが独自に直接過酷な五戸絲を徴収する状態が生じたので,世祖フビライ・ハンは中統1 (1260) 年諸王の取得分の五戸絲を一度国税として国庫に入れ,毎年大都でそのなかから支給するよう改革した。しかし,新制度は徹底しなかった。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android