五日の節(読み)いつかのせち

精選版 日本国語大辞典 「五日の節」の意味・読み・例文・類語

いつか【五日】 の=節(せち)[=節会(せちえ)

奈良時代以後朝廷で行なわれた年中行事の一つ。毎年五月五日に宮中で行なわれた節会。五五、重午ともいう。天皇武徳殿に出御されて宴会があり、群臣に薬玉を賜わり、大膳寮から粽(ちまき)が献ぜられた。これに参列する人々はみな菖蒲(あやめ)を鬘(かずら)につけ、終わって騎射が催された。中世以後、朝廷での儀式はすたれたが、幕府ではこの日を祝日とし、菖蒲を屋根にさし、菖蒲枕、菖蒲酒などを用いて祝った(公事根源)。《季・夏》
※続日本紀‐天平一九年(747)五月庚辰「昔者五日之節常用菖蒲縵」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android