五神通(読み)ごじんずう

精選版 日本国語大辞典 「五神通」の意味・読み・例文・類語

ご‐じんずう‥ジンヅウ【五神通】

  1. 〘 名詞 〙 仏語禅定を修めることなどによって得る五種の不思議な超人的はたらき。思いどおりのところに行ったり、心のままに境界を変えたりすることのできる神足通(神境通)、遠近粗細の境が見わけられる天眼通三界の声が聞こえる天耳通他人の心を知ることができる他心通過去の一切がわかる宿命通の五つ。五通
    1. [初出の実例]「若得神通時、必不自度、不正位、不一切」(出典願文(785))

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「五神通」の意味・わかりやすい解説

五神通
ごじんずう
pañca abhijñā

仏教用語。禅定体験などによって得られる超自然的な能力が神通で,通常これに5種が数えられる。思いどおりに姿を変えどこにでも往来できる能力 (神足通あるいは如意通) ,常人の目に見えないものも見通す能力 (天眼通) ,常人に聞えない音もすべて聞くことができる能力 (天耳通) ,他人の心中の動きを見通す能力 (他心通) ,自他過去世における生存仕方を知りつくす能力 (宿命通) 。

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