井平尾村(読み)いのひらおむら

日本歴史地名大系 「井平尾村」の解説

井平尾村
いのひらおむら

[現在地名]加茂町大字井平尾いびらお

瓶原みかのはらの東、ながれヶ岡の北側に位置し、村内を東西に伊賀街道が通る。「ゐひらお」ともよばれた(山城名跡巡行志)。西は岡崎おかざき村、東は銭司でず村。村の東側にある湾漂わんびよう山の麓を和束わつか(現和束町)から南流する和束(布当川とも二井川とも称す)が流れ、木津きづ川に入る。山城国分寺跡の東にあり、「山城志」など近世の地誌は、甕原みかのはら離宮を西隣の岡崎村にまたがる地に比定する。

明暦元年(一六五五)までは津藩藤堂家の知行地であった(宗国史)。享保一四年(一七二九)の山城国高八郡村名帳による村高は二九八・八九九石で、禁裏御料とされた瓶原郷四ヵ村の一。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

五節舞

日本の上代芸能の一つ。宮廷で舞われる女舞。大歌 (おおうた) の一つの五節歌曲を伴奏に舞われる。天武天皇が神女の歌舞をみて作ったと伝えられるが,元来は農耕に関係する田舞に発するといわれる。五節の意味は...

五節舞の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android