仇する(読み)アダスル

デジタル大辞泉 「仇する」の意味・読み・例文・類語

あだ・する【×仇する/×寇する】

[動サ変][文]あだ・す[サ変]《「あたする」とも》
害を及ぼす。また、損なう。「人に―・する猿」
「罪なきを―・すれば、忽ちに現罰あるか」〈開目鈔
敵対する。また、攻め入る。
「こは―・するかとひとすぢに、思ひたがへし愚さよ」〈読・弓張月・前〉

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精選版 日本国語大辞典 「仇する」の意味・読み・例文・類語

あた‐・する【仇・寇】

  1. ( 「あだする」とも )
  2. [ 1 ] 〘 自動詞 サ行変 〙
    [ 文語形 ]あた・す 〘 自動詞 サ行変 〙
    1. 刃向かう。敵対する。
      1. [初出の実例]「其れ敵(アタス)べけむや」(出典:大唐西域記長寛元年点(1163)五)
    2. 攻め入る。他国に侵入する。
  3. [ 2 ] 〘 他動詞 サ行変 〙
    [ 文語形 ]あた・す 〘 他動詞 サ行変 〙 そこなう。傷つける。
    1. [初出の実例]「これを世間の失(とが)によせ、或は罪なきをあだすれば忽に現罰あるか」(出典:日蓮遺文‐開目抄(1272))

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