建築学者,同時代風俗研究者。弘前市に生まれる。1912年東京美術学校図案科を卒業,20年早稲田大学建築学科教授。現実社会への強い関心から〈考現学〉〈生活学〉の新たな学問構築を意図し,精力的な研究を行ったが,学派を作らず,その成果は孤立して今日にのこされている。1916年ころより新渡戸稲造,柳田国男らの知遇を得,民俗学勃興期の農村調査に参加して民家建築研究の端緒を印した。また関東大震災後〈バラック装飾社〉を結成し,庶民生活の美化に尽くすとともに,現代風俗を記録研究する学として〈考現学〉を主唱実践した。第2次大戦後〈考現学〉は,旧来の家政学への危機意識から,日常生活の総体を主題とする〈生活学〉へ発展した。主な著作は,《日本の民家》(1922),《西洋婦人服装史》(1936)。《今和次郎著作集》全9巻がある。75年今和次郎賞が創設された。
執筆者:丸山 茂
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建築家、民俗研究家。青森県弘前(ひろさき)市出身。1912年(明治45)東京美術学校図案科卒業。15年(大正4)早稲田(わせだ)大学建築学科助教授、20年教授。民家研究創始者の一人。服装研究家としても著名。民家を単に建築としてとらえるのではなく、民俗学的な観点から追究。一方、モダニズムにも着目し、「考現学」を創始。古いものの美しさを新しい生活のなかに生かすことを提唱し、実践的な面で活躍した。主著に『日本の民家』『考現学』『住居とくらし』『住生活』『西洋服装史』などがある。
[天田起雄]
外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...
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