他人・佗人(読み)たにん

精選版 日本国語大辞典 「他人・佗人」の意味・読み・例文・類語

た‐にん【他人・佗人】

〘名〙
① 自分自身以外の人。ほかの人。
※性霊集‐序(835頃)「唯備一菴遊目、誰称他人沽哉」
江談抄(1111頃)五「文集中に他人の詩作入る事知らるるか」 〔詩経‐王風・葛藟
血縁のない人。親族でない人。また、身内でない者。
平家(13C前)一二「土佐守宗実〈略〉左大臣経宗卿の養子にして、異姓他人になり」
③ その事柄や、その仲間に関係のない人。何の関係もない人。
曾我物語(南北朝頃)七「た人なれば、見もし、ききもせらればこそ。わ殿は箱根に有し時、まひの上手と聞しなり」
※浮世草子・西鶴織留(1694)四「月をかさねてのわづらひになれば、いつとなく他人(タニン)のあらはれける」
⑤ 他国の人。外国人。
※雑俳・柳多留‐一五(1780)「頼光の弓の師匠は他人なり」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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