代用品(読み)ダイヨウヒン

デジタル大辞泉 「代用品」の意味・読み・例文・類語

だいよう‐ひん【代用品】

ある物の代わりに用いる、間に合わせの品。代替品。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「代用品」の意味・読み・例文・類語

だいよう‐ひん【代用品】

〘名〙 ある物の代わりとして間に合わせに用いる品。物資の不足を補うため代替材料を用いた製品。代替品。
金貨(1909)〈森鴎外〉「麦酒が尽きたから、代用品を持って来るぞ」
※苦笑風呂(1948)〈古川緑波〉文芸時評「戦争中に読んだ『細雪上巻は、戦争中唯一の本もの(代用品でない、それこそ純綿純米純コーヒー)の小説として、忘れられないものだった」
[語誌]一般的な意味の他に、特に、日中戦争時に作り出された、代替材料による様々な日常生活用品のことをいう。昭和一三年(一九三八)頃から、軍需優先の厳しい物資統制のため、民間では鉄、石油羊毛木綿皮革木材などが不足するようになった。それを補うために政府の主導で、例えば、合成繊維スフ、鉄製に代わる陶器製鍋や竹製スプーン、木製ハンドバッグ、豚皮の靴、木炭車や薪自動車など、様々な代用品が生産、販売された。

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