伊勢路村(読み)いせじむら

日本歴史地名大系 「伊勢路村」の解説

伊勢路村
いせじむら

[現在地名]南勢町伊勢路

押淵おしぶち村の南、内瀬ないぜ村より西方の伊勢路川の下流域にある。志摩国と伊勢国を結ぶ街道の要地で、西方熊野より東行して当地より北へ鍛冶屋かじや峠を越え、伊勢一宇いちう横輪よこわ(現伊勢市)に至る。古くは志摩国に属した。伊勢路川に沿って鍛冶屋峠へ向かい五反垣内ごたんかいと二夕谷ふたたに潜道くぐりみち橿原かしわら小切間出こきりまで筒淵つつぶち寺前堂てらまえどう奥出おくで七軒家しちけんやなどの集落が細長く連なる。康永三年(一三四四)の法楽寺文書紛失記(京都市田中忠三郎氏蔵文書)所収の正平七年(一三五二)頃と推定される法楽寺末寺廿四ケ寺目録に「鹿薗寺伊勢路十六人、上野覆盆子十二人御恩」とみえる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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