伊吉博徳書(読み)いきのはかとこのしょ

改訂新版 世界大百科事典 「伊吉博徳書」の意味・わかりやすい解説

伊吉博徳書 (いきのはかとこのしょ)

日本最古の旅行記の一つ。《日本書紀本文割注として孝徳紀から斉明紀にわたり4ヵ所に引用され,当時の日唐間の航路や唐での使人の行動などが知られる。筆者伊吉博徳は帰国後も唐との交渉にあたり,大津皇子事件では一時逮捕されたが,持統朝に遣新羅使となり,文武朝には大宝律令制定に参加した。ほかに《難波男人書(なにわのおひとのしよ)》も同様な遣唐使人の記録である。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android