伊崎寺(読み)いさきじ

日本歴史地名大系 「伊崎寺」の解説

伊崎寺
いさきじ

[現在地名]近江八幡市白王町

近世の白部しらべ村の北東端、伊崎山(二一〇メートル)北部の琵琶湖湖岸に位置する。伊崎耶山と号し、天台宗本尊は不動明王。一般に伊崎不動とよぶ。「輿地志略」では伊崎不動堂とみえる。寺蔵の伊崎寺縁起(天正一三年以前の成立)や至徳元年(一三八四)五月日の勧進序(華頂要略)などによれば、開基は役小角で、相応の練行の地と伝える。また相応作の不動明王三体のうち一体は当寺本尊、残る二体は葛川明王かつらがわみようおう院・無動むどう(現滋賀県大津市)のそれぞれ本尊といわれることなどから、天台比良修験道の影響のもとに成立した寺院と考えられる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android