位詰(読み)くらいづめ

精選版 日本国語大辞典 「位詰」の意味・読み・例文・類語

くらい‐づめ くらゐ‥【位詰・食くらひ詰】

〘名〙
① 戦で、敵を制圧する備えを立て、敵の動きに応じながら徐々に追い詰めて行くこと。敵を身動きできないようにすること。
※籾井家日記(1582頃)五「なをも陣を立直しとすれども広沢殿はわきより位づめにむし備を立てかからるる」
② 手管(てくだ)を尽くして、相手をおしつめること。
評判記・満散利久佐(1656)野関「なべての人、うちとけがたく、心をかれて、人のよりつきすくなし、位づめにして」
しだいしだいに悪い状態になっていくこと。究極に押しつめられること。
(イ) 勢いなどが衰えていくこと。特に、人が死に追いつめられること。
※俳諧・崑山集(1651)五「蛍火のくらゐつめなる朝日哉」
(ロ) 生活や経済状態が窮迫すること。くいつめ。
集義和書(1676頃)一三「上下かはるがはる苦て、位つめに乱世と成ものあるは、何ぞや」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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