住み離る(読み)スミハナル

デジタル大辞泉 「住み離る」の意味・読み・例文・類語

すみ‐はな・る【住み離る】

[動ラ下二]
すみかを離れる。世間から離れて住む。
「思ひ棄て給へる世なれども、今はと―・れなむをあはれにおぼさる」〈橋姫
住まいを別にする。別々に住む。
「同じ家の内なれど、方異かたことに―・れてあり」〈更級

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精選版 日本国語大辞典 「住み離る」の意味・読み・例文・類語

すみ‐はな・る【住離】

  1. 〘 自動詞 ラ行下二段活用 〙
  2. この世から離れようとして、今までのすみかを去る。
    1. [初出の実例]「今はとすみはなれなん事をおぼすには、いと捨て難き事多かる中にも」(出典:源氏物語(1001‐14頃)須磨)
  3. 離れて住む。別々に住む。
    1. [初出の実例]「母、尼になりて、同じ家の内なれど、方異(かたこと)にすみはなれてあり」(出典更級日記(1059頃))
  4. 男女愛情が失せて、よそよそしくなり、寄り付かなくなる。
    1. [初出の実例]「さばかりすみはなれたる所ある御心に、よもうけひき給はじと思ひはばかりて」(出典:とりかへばや物語(12C後)上)

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